エアロビクスをやっていると、つくづく思う事が有る。
それは、エアロをする人はみんな、性格が素直だなぁ、ということ。
普段は生活が大変だったり、イヤな事が有ったり、笑顔になれない時間も多いけれど、
エアロをしている時はみんな、普段あまり笑わない人でも笑顔になってやっている。
動きを間違えた時とか、自分がうまく出来ない時に笑顔になる事が多いのは、
自分で自分を笑い飛ばせる心の広さが有るのだと思う。
そもそも、全然やった事が無いエアロをやろうと思った、というだけで、
性格が素直なんだろうなあ、と思ったりもする。
よく、「せーのっ」と言うとやっちゃう、という事が有る。
やだやだ言ってても、「せーのっ」というとなぜかやってしまう。
性格が素直なんだなあと思うし、素直って、いいなあと思う。
エアロビクスも疲れて来ても音楽が鳴っていると動いてしまう。
5678!と掛け声をかけるとやってしまう。
だからこそ1時間も動き続ける事が出来る魔法のスポーツでもある。
自分はかれこれ35年くらいエアロビクスをやっているが、
ずっと今までシンプル動作のエアロビクスばかりをやって来た。
昔のティップネスには本当に素晴らしいインストラクターがたくさん居て、
シンプル動作なのにテンションが高くて猛烈に楽しいレッスンをしてくれていた。
難しい動きをやれば、その分運動強度が下がるしストレスにもなってしまう。
自然に動ける様なシンプル動作がやっぱり正統派なのだと思う。
この10年くらいでエアロビクスがすっかりダンスごっこの様になってしまい、
難しい動きをするのが上級者だと思われる様になってしまっている。
そうではなくて、高いスキルでしっかり動ける人こそが本当の上級者のはずだ。
ただ、現在のスポーツクラブでは会員の高齢化という問題が有る。
けれども今どきのインストラクターはみんな、難しい事をすると面白い、
簡単な動作だとつまらない、と思い込んでいるかの様な人がとても多く感じる。
シンプルでハイテンションで楽しい、というのが一番良いと思う。
エアロビクスをやるのは、全身の筋肉をまんべんなく動かして強めでも弱めでも色々な運動が出来ること。
けれど、エアロをやる意義は運動の他にも有る。
人前でダンスをする様に身体を動かす、というのは、恥ずかしがり屋さんにはちょっとした冒険だ。
初めての人のクラスの場合、みんなちょっと恥ずかしそうにしながらやっているのだけれど、
それがとても素直でかわいいなあと思う。
人生、ずっと死ぬまで修行なのだ。
たまには恥ずかしい事を克服するのもちょっとした修行だと思う。
そういう訳で、自分のレッスンは殆どがシンプル動作なのだが、ごくたまに、
恥ずかしい動き、とか、難しい動きを遊びとして入れる事が有る。
こういう事をするのも人生の良い修行になると思うからだ。
それと、エアロビクス中に声を出す、というのも良い修行だと思う。
掛け声をかけながら元気を出してやる、というのもとても良い事だ。
昔のティップネスのスタジオは、みんな凄く声を出してやっていたものだった。
そういう訳で、エアロビクスは総合的な全身運動でも有るし、
非日常的な修行の場にもなると思う。
どうぞみなさん、シンプルで強度の高いレッスンをやりに来てみてください。
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