自分がまだ子供だった頃の昭和の東京。
夏は25度だと「暑いねぇ」などと言っていて、
たまに30度になると「すごい暑さだね」なんて言っていた。
そのくらいだったので、風鈴だの、打ち水だのが有効だったのだ。
今のこの暑さ、午前10時頃でも既に日差しが痛いほど暑い。
暑いというより熱いと言ったほうが近い。
日傘さしてたら涼しいのかな、なんて思うけれど、
昭和の男のプライド(自己満足とも言う)が許さない。
ネット番組で、百田尚樹さんや高橋洋一さんが、氷水をガブガブのんで、
ついでに氷をガリガリ噛んだりしているが、昭和のおじさんにとって、
飲む水というものは冷たくなければならないものだ。
常温の水を飲むなど、そんな気持ちの悪い事が出来るか、という感じだ。
水分というものは、冷たいほど吸収が良いのだ。
昭和のおじさんに人気が有る「名代 富士そば」は、どこの店舗に行っても、
冷水器の水が、頭痛がするほど冷たくなっている。
そばとか天丼とか食った後に冷たい水をぐわぁぁぁっと飲んで、
「あ~、水が一番うめーや」とか言いながら頭を押さえたりする。
自動車の運転も、昭和はもっと荒っぽかった。
今見ていると、トロくさくて見ていられないほどだ。
「安全」と「トロくさい」は違うのだ。
昭和のタクシーの運ちゃんは、ベテランが多かった。
というか、昭和はひとつの会社に長く勤めるのが当たり前だったからだ。
自分の父親は急ぐ時には、運ちゃんに1000円くらいを渡して、
ちょっと急いでるから頼むわ、なんて言ったりしていた。
1000円貰った運ちゃんは、恐ろしいスピードを出して走ってくれたりした。
交通事故死が1年で1万人を超えたりしていた時代だった。
自分は年齢の割に、若い子と話をする機会が割と多いのだけれど、
20歳くらいの若い男の子、意外にもタバコを吸う人が多いので驚く。
自分達が育った時代はタバコを吸うのが当たり前の時代だったので、
おじさんたちが今でもタバコを吸うのは別に不思議ではない。
というか、昔は会社で仕事をしながら、病院の待合室で待ちながら、
場末の安い映画館で映画を見ながら、みんなタバコを吸っていた。
都内を走る電車にも、「禁煙区間」なるものが有ったのを覚えている。
東武東上線の寄居~川越(だったかな? 定かではない)は車内でタバコを吸えた。
今じゃあ考えられないですね、、、。
けれど、もう既に「タバコは悪」とされている時代に育ったにも関わらず、
若い子がタバコを吸うのでちょっと驚く。
昔は映画のスターたちが、ちょっと気取ってタバコを吸うしぐさが
かっこいいと思われていたりしたものだけれど、
何で今の若い子もタバコを吸うのだろうか、、、。
まあこれは、人、というか、階層によるかもしれないし、
若いという事は今も昔も、なんも考えていないアフォ、
という事なのかもしれない。
まあ、エリートコースに行く様な人ならもう吸わないのだろうが。
昭和と言う時代は荒っぽかったけれど、えらい活気が有った。
学校には怖い先生が居て、悪い事をするとビンタされたし、
上司は部下を怒鳴りつけたりしていたのだった。
その分、人間が強かったと思う。
上司に怒られただけで会社を辞めてしまうのはちょっと情けないな、と思う。
時代というものは、行っては戻り、戻ってはまた行く繰り返しだ。
すっかり大人しくなってしまって活気が無い時代ももうすぐ終わるのかもしれない。
時代は行ったり来たり揺れ動く。
なので、今、老人を「老害」などと言っている若い人間も、
そのうち時代が変わって自分が「老害」などと言われる様になるのだ。
ざまあご覧あそばせ、でござるよ。
昭和の時代、学校でグレてる奴を「つっぱり」と呼んでいた。
超ロングな学らんを着て、ズボンはボンタン。
カバンはぺしゃんこにしていて、それが武器になっていた。

弱っちくなった人々 多少は無理もしたら良い
身体は痛めつけると強くなる 何事にも加減というものがある
釣りはいらねぇよ
おもひでぼろぼろ
宇佐美学園 全寮制の小学校
貧乏のズンドコ
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