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               vol.105

 
お尻の話



 
 
令和8年2月18日.     人生の修行      成長の場
 
自分は30歳くらいからずっとエアロビクスをやっている。

「えあろび」と聞くとオバサンがやってるやつ、というイメージを持つ人も、

今では多いと思うけれど、実はもっともっと幅が広いものだ。

自分がエアロを始めた頃はまだ、エアロビクスは凄く運動強度が高くてキツいスポーツだった。

くたくたになるまで走る、かなり激しいスポーツだったのだ。

そのキツさ、激しさ、爽快感にとりつかれて、週に7日ティップネスに通って、

週に13本くらいのエアロをやるようになってしまった。

そしてさらに、競技エアロビクスも好きになってしまって、

しょっちゅうエアロの大会に出ていたものだった。

あの頃の大会も思い切り運動強度が高かった。

ハイキックを何発もやる非常にキツい内容で、自分の立っている床に汗で水溜りが出来るほどだった。

いつも大会に出ているうちにだんだん、予選を通過する様になり、決勝に残る事も有った。

エアロビクスの大会の予選は全員が一斉に動き、それを審査員がピックアップする。

1次予選、2次予選、3次予選と進んでから決勝に残るのはほんの10名くらいだ。

決勝では舞台の上で個人演技をするのだが、自分は普通のエアロが好きなだけで、

個人演技にはあまり興味が無く、決勝に残って演技をしたいとは思っていなかったのだが、

決勝に残ってしまったものの、個人演技が出来ておらずに棄権してしまったのだった。

それで慌てて個人演技を作って練習をしたりした。

たった2分間の演技なのだが、この2分がとてつもなく長い。

これを振り付けを作って練習をして、という作業は気が遠くなるものだった。

自分はただ予選に出たいだけだったのに、なんでこんな練習をせにゃならんのか、

と思ったものだが、頑張って進歩してゆけば次のフェーズが待っている、という事なのだ。

エアロビクスをやる様になってからすっかり明るい人間になれたのを強く感じたし、

大舞台に出る度胸の様なものもついたのを強く感じたものだった。

そして月日は流れ、いつしかエアロビクスインストラクターになりたい、

と思う様になっていた。

そこでインストラクター養成コースに入り勉強をした。

先生が厳しくてとても大変だったし、学科の勉強も大変だった。

養成コースに通っていたある日、先生に呼ばれた。

「代行が入ったから行ってらっしゃい」と言われたのだった。

代行というのは、スポーツクラブのレッスンをやっているイントラが休みの為に

代わりのインストラクターがレッスンをする、という事だ。

「ええ? いや、まだ無理ですよぉ」と先生に言ったのだが、

「行きなさい」とぴしゃりと言われてしまった。

なにしろまだ、最初から最後までまるまる1本のレッスンをやった事が無いのだ。

意を決して当日、そのスポーツクラブに向かったのだが、電車の中でずっと

「ああやって、こうやって、それからこうやって」と考えていた。

行って見ると大きなスタジオで、ぎっしり満員だった。

何をやったのか全然覚えていないのだが、やりながら後ろの壁に有る時計を、

鏡越しに何度見ても、あと何分なのかさっぱり解らず、かなり焦ったのを覚えている。

結局、そのクラブのその枠を翌月から担当させてもらう事になったのだった。

そして養成コースも卒業し、あちこちのスポーツクラブのオーディションを受けたのだった。

このオーディションもかなりビビるものだった。

誰も居ないスタジオで、担当者がつまらなそうな顔をして見ている前で、

1人でレッスンをやってみせるのだ。

もう気絶しそうだった。

自分が立っているこの床に穴が開いて地球の裏側まで落ちて行けばいいのに、

と思ったくらいだった。

こうやって、だんだん度胸がついて来るのだ。

やっぱり人生は死ぬまで修行なのだ、とつくづく思う。

そうこうしているうちに、あちこちのクラブから仕事を貰える様になり、

週に13本のレッスンを持てる様になった。

インストラクターという仕事は運動の指導をする仕事なのだけれど、

エアロビクスの場合はさらにお客を楽しませる必要も有る。

自分は元々内気で恥ずかしがり屋で、声も小さくぼそぼそ喋る様な人間だったのだが、

養成コースを卒業する頃には声のデカさだけは自信が有る様になっていたし、

お客を楽しませなくてはいけない、というプレッシャーと戦っているうちに、

メンタルもかなり強くなったのだった。

本当に凄い修行だと思った。


時々、芸人さんが自殺した、というニュースが流れて来る事が有るが、

芸人さんがそうなるのも、とても良く解る気がする。

傍から見ると凄く楽しんでやっている様に見えても、

実は強いプレッシャーと戦っているのだろう。

昭和の名人と言われた落語の五代目 古今亭志ん生さんには有名なエピソードが有る。

噺の途中で「もう一度勉強し直してまいります」と言って突然高座を降りてしまったのだ。

あれだけのベテランでもそうなのだ。

人生は死ぬまで修行なのだ。


ずっとインストラクターをやっていて強く思った事が有る。

それは、結局は場数を踏む事だ、という事だ。

インストラクターになりたての頃は上手にレッスンが出来なくてかなり悩んだりもした。

お客を楽しませなくてはいけない、という強いプレッシャーを感じた。

じゃあどうすれば良いか、というと、結局は本番を数多く経験する事なのだ。

いくら練習しても、本番を数多くやる事にはかなわない。


自分は歌舞伎が好きなのだが、歌舞伎というものは1か月の興行で25日以上休みなく上演する。

そして翌月は違う演目をやる事になる。

という事は殆ど練習をする時間が無いのだ。

歌舞伎を初日に見に行くのと、千秋楽に見に行くのとでは随分違う。

それは役者の演技が円熟するからだ。

そうなのだ。結局は本番が一番の練習になるのだ。

場数を踏むというのは本当に大切な事だ。

だから一つの仕事を長くやる事は想像以上に大事な事なのだ。

本番が一番の練習になる、というのは何も役者だけではなく、

弁護士だろうが学校の先生だろうが、医者だろうが管理職だろうが、みんな同じだろうと思う。


めんどくさいとか、やりたくないとか言ってないで、

イヤな事でも必要と思えばやっていかなくてはいけないし、

たくさんやって場数を踏む事が本当に大切なのだと思うのだ。



さて、エアロビクスというものは何も難しいスポーツではなく、

一般の人が運動をする為のものだ。

だから運動神経が鈍い人でもなんとか出来る。

けれど、最初にスタジオに入るのは凄く勇気が要ると思う。

とてもじゃないが、恥ずかしくて入れないし、入った所で、

他の人が居る中でダンスみたいな事をするなんて、恥ずかしくて出来やしない、

と思う人も多いと思う。

そうだろうと思う。

恥ずかしいですよね。

けれど、勇気を出してスタジオに入った人だってたくさん居るのだ。


今自分は既に高齢者となってスポーツクラブでのインストラクターは

とっくに引退しているのだけれど、サークルとしてエアロビクスをやっている。

昔の様にキツい内容のエアロビクスをやりたいので、男子の為のエアロビクスをやっている。

自分の所に来た男の子たち。

エアロ未経験の子もとても多い。

やってみたいけど、スタジオの中はオバサンばっかりだから入り辛かった、という子も多い。

サークルはそんな男の子たちが初めてエアロビクスをやる場になっている。

そんな彼らも初めは恥ずかしそうにやっているし、すごくヘタクソなのだけれど、

楽しくなってずっと続ける様になると、どんどん上手くなってゆく。

そして、人前で踊る度胸も付いて来るし、性格が明るくもなる。

これは本当にエアロビクスの効能だと思う。

そういう訳で、エアロビクスというのは本当に良い修行だとつくづく思う。

体力も付くし、度胸もつくし、プレッシャーにも強くなるし。




さて、自分がやっているエアロビクスのサークルでは、

彼らの修行、良い経験になるだろうと思うので、年に一回みんなで検定を受けている。

日本エアロビック連盟がやっているエアロビック検定というものだ。

5級から1級、特級まで段階が有って、ひとつづつ級を上げてゆく。

恐い審査員の見ている前で課題のエアロビクスをやってみせるのだ。

そして採点され、合格すると次の級に進める。

これはなかなか良い経験になると思う。

最初は恥ずかしいからヤダ、恐いからヤダ、と言っていた子も、

1年も続ければ平気で検定を受ける様になる。

そしてひとつづつ級が上がってゆく。

とても良い経験だと思う。

そして今年、みんなすっかり慣れて来ているので、エアロビクスの大会に出る事にした。

これもエアロビクスをしている所を審査員に見られて点数をつけられ、

次の決勝戦へ進む、というものだ。

昔と違って今はエアロビクスをやっている人の年齢は高めで

オバサマがとても多い状態になっているのだが、

そこへ男子がずらっと並んで参加したので、実に壮観だった。

あの競技会という場で堂々と演技をするメンバーの男の子たちを見て、

たくましくなったなぁ、と本当に感激したのだった。

エアロビクスは本当に体力がついて、メンタルの成長も出来る良いスポーツだと思う。


今、新卒の新入社員たちが、電話が怖くて出られないとか、

すぐイヤになって辞めてしまうとか、会社を辞めるのに業者を使うとか、

そんな事を聞くが、それはあまりにも酷いと思うのだ。

一切、何もチャレンジせず、経験も積まず、成長もしない。

腹を決めて人と話す場面は人生には何度かあるものだ。

会社を辞めるのであれば、覚悟を決めて自分できちんと顔を合わせて話すべきだ。

そしてイヤだから辞めるのでは次の職場に行っても同じになってしまうだろう。

自分の修行だと思って頑張って欲しいと思う。


そういう訳で、人生はずっと、死ぬまで修行なのだ。




人生に必要なふたつの事      忙しく暮らすこと

人生      運が良いとか悪いとか






眠れない?      肉体疲労が効果的
 
夜眠れない、という事を良く聞く。

色々な原因が有る様だが、だいたい脳が興奮している場合が多い。

精神的に不安定になっていたり、嬉しくて興奮していたり、

悲しくて思いつめたり、イライラしていたり、

みんな脳のせいなのではないかと思う。

自分は眠れないという事が殆ど無いもので、

眠れないならもっと疲れれば寝れるよ、と、簡単に言ってしまう事が多い。


でも確かに、クタクタに疲れればコテンと寝てしまうものだ。

特に肉体的な疲労は効果抜群だと思う。

横になったとたんに寝てしまう。

なのでしっかり運動すると良いのだけれど、

クタクタに疲れるほど運動するにはそのための体力が必要になる。

その体力だが、これが年齢が進んでからではなかなかアップする事が出来ない。

体力をアップする為の体力が無いからだ。

なので、どうしても若い時から運動をする習慣をつけておかないとならない。

なので、学生時代から運動部の部活をしていたり、

若い時から趣味などで強めの運動をしておくのはとても大切だ。

筋トレで肥大させた筋肉は、筋トレをやめればみるみる落ちてゆく。

けれど、総合的な体力(筋力、持久力、柔軟性)をつけておくと、

これが結構長持ちする。体力は一生モノなのだ。

そういう訳で、若い人にはキツめの有酸素運動を強くお勧めしたい。


自分はエアロビクスインストラクターをしているが、自分のレッスンでは、

くたばるまで走って、汗びっちょびちょになるクラスをやっている。

そしてクラスの最後には必ずストレッチとリラクゼーションの時間を入れる。

リラックスできる音楽を流して、スタジオを暗くして、結構長い間、

身体の力を抜いてぼーっとする時間を作る。

これをやらないでクラスを終えてしまうと、帰宅してから眠れなくなってしまう事が有る。

強い運動をしてアドレナリンがたくさん出た状態を必ず最後に鎮める必要が有るのだ。

クラスでも時間が有る時はたまにやるのだけれど、「自律神経訓練法」というものが有る。

やり方を簡単に説明すると、静かで暗い部屋に楽な姿勢で横になって、

まず、自分の身体の右側に自分の右腕が有る事を意識する。

右腕に意識を移し、右腕を考える。

右腕に意識を移してゆくと、だんだん右腕が重たくなってくる。

力が抜けて右腕が重たくなってくる。

そして、右腕が重たくなってから、だんだん右腕が温かくなってくる、、、。

と言う様に、これを右腕、左腕、右脚、左脚、お腹、おでこ、と順にやっていく。

これをやると、両腕をやったところくらいで既に寝てしまう事も多い。

眠れない人はぜひ、試してみてください。

Youtubeで検索したら、「自律神経訓練法」のビデオも有るかもです。


今年で67歳になる自分は、年齢の割にはかなりキツめに運動しているせいか、

とにかく良く眠れる。いくらでも寝れる。

休みの日には中学生の様に12時間寝てしまったりする。

若い人はキツめの有酸素運動をしっかりやりましょう。

眠れない人は運動をしてみましょう。




2時間という貴重な時間      時間の経ち方


弱っちくなった人々      多少は無理もしたら良い

身体は痛めつけると強くなる      何事にも加減というものがある

50歳になると慌ててやりだす人々

キツめの有酸素運動をする意義      一生モノの体力と若さを保つ







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