令和5年5月21日 歴史を踏まえる ゼレンスキー |
良く年寄りが若者に向かって「本を読みなさい」と言ったりします。 でも、これ、本当にそうだと思います。 今の世の中に生きていて、特に痛感します。 自分は戦後生まれだし自衛隊に居た事も無いのだけれど、 戦争に関する本は随分たくさん読みました。 歴史の本も色々読みました。 そういうものをたくさん読んだ上で色々な出来事を見ると、 割と「まとも」な考えを持てるようになると思うのです。 日本国憲法に「国権の発動たる戦争」という言葉が出てきますよね。 あれを読んですぐ、「ああ、あの事を言っているのだな」と解るかどうかは、 歴史の本をたくさん読んでいるかどうかの違いだと思います。 なぜこの民主主義の世の中に未だに皇室というものが有るのだ、という人がいますが、 これも日本の歴史を知って居れば、なかなかそういう言葉は出て来ないのではないかと思います。 ウクライナのゼレンスキー大統領の演説 「2月24日、私たち数百万人は、一つの選択をした。 白旗ではなく、青と黄色の旗を掲げる選択だ。 耐え、闘う選択だ。 その選択は、苦しみ、悲しみ、確信と結束の証しでもあった。 この一年間、私たちは敗北しなかった。 2023年が私たちの勝利の年であることをわれわれは知っている」 これをどう思うでしょうか。 勇ましい事だけ言っていれば良い訳ではない、人命第一だ、 という人が居ます。 あるテレビのコメンテーターが、 勇ましい事を言うのではなく、一般国民の避難を優先させるべきだ、とか、 死者を出さない様にまず戦闘を止める事を考えるべきだ、とか言っていました。 非現実的とか机上の空論とさんざん批難されました。 だって、それって突き詰めると降伏しろと言っているのと同議なのです。 降伏して、ウクライナがロシア領になっても 今まで通りの暮らしが出来ると思っているのでしょうか。 ウクライナには辛い歴史が有ります。 ロシアに占領され、収穫した小麦を全て奪われ、数百万人が餓死したという歴史です。 占領されるというのは奴隷になるのと同じです。 死者を出さない様に降伏して、奴隷になって餓死しろ、というのでしょうか。 それであればもう、戦う一択です。 自国領土から敵軍を追い払うまで戦うのが筋です。 日本の場合も同じです。 中国共産党が今まで何をしてきたのか。 チベットを東トルキスタンを、占領して奴隷にしているではありませんか。 一人の死者も出さない様に降伏しても、今まで通りの生活が出来る訳ではない。 むしろ、奴隷にされる、強制収容所に入れられる、レイプされる、 臓器を抜き取られて売られる、という事なのです。 これは今中国共産党が実際にウイグルで行っている事です。 人間の歴史は綺麗ごとで出来ているわけではない。 醜い争いは避けて通れない。 みんなで仲良くしましょう、とか、戦争反対、平和を! とか言っていれば良い訳では有りません。 相手がヤクザなのであれば、話し合いで解決など期待できるものでは有りません。 俺に手を出すと痛い目に遭うぞ、と脅さなければ戦争は防げないのです。 戦争をしない為に軍事力が必要になってしまうのです。 悲しいけれどそれが現実です。 昨日新宿を歩いていたら、「G7反対」というデモをしていました。 なんでもかんでも反対なんだな、と少し呆れました。 良く、安倍晋三は戦争をしたがっている、という様な事を言う人がいます。 防衛力を強化し、集団的自衛権を確立しようとしていたからです。 けれど現実的に考えればヤクザを相手にするのだから、 相手が手を出しにくくするのが戦争を避ける有効な手段ではないでしょうか。 一国では守り切れないのであれば同盟を組んで相手が手出しできない様にするのは 当然ではないでしょうか。 安倍さんが提唱したクァッドは、ヤクザを囲い込んで暴れない様にする為のものです。 G7の多くの国は核保有国です。 核を持っているからこそ、核軍縮の音頭を取る力が有ります。 核廃絶は遠い道のりだろうと思いますが、 核を持っていない国が何を言ってもなかなか効果は有りません。 例えば、日本が何千発もの核ミサイルを持って中国に向けて設置したらどうでしょうか。 そうすれば中国も軍縮の話に乗って来るのではないでしょうか。 一発も核を持っていなければ、「無駄口を叩くな」と言われるだけです。 明治の人達は「富国強兵」にまい進しました。 それは弱肉強食の当時の世界で生き抜く為でした。 2023年の今でも、まだまだ「富国強兵」が基本の様です。 世界の色々な出来事を見て、歴史の中の一点として正しく判断するには、 やはり歴史の勉強が必要だと思います。 それが無いと、ウクライナは人命第一で降伏したほうが良い、 などと言ってしまうのではないでしょうか。 少しは年寄りの言う事を聞いて、たくさん本を読みましょう。 特に歴史の勉強をしましょう。 ゼレンスキーは元コメディアンで政治経験無しで大統領になった。 最初のうちはほんわかした「平和主義者」だったと聞く。 けれど今、戦争の指導者として現実的な政治家になっている。 武器の供与を受ける為に世界中を飛び回っている。 ロシア軍を追い払って勝利したら、彼はきっと映画になるのでしょうね。 戦争終結後、国土の復興をして、NATOに加盟して集団的自衛権を確立すれば、 もうロシアは手を出せなくなるのだろうと思います。 その時彼はきっと、カーキ色のTシャツを脱ぎ捨てて、 スーツを着て国民の前に立つのだろうと思います。 「平和憲法を守れ」 戦争反対? 逃げるか戦うか 専守防衛という幻想 戦争を現実的に考える |
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