令和5年4月10日 戦争反対? 軍事について |
政治のことや、戦争を防ぐという事を考える場合、 軍事の事を知らないと良く解らない場合が多い。 戦争に反対するなら軍事の事を少しは知らないとならない。 外交の成果を上げるにも軍事という側面が重要になる。 そして現在、経済と軍事も密接な関係が有る。 ディアルユース、チャイナリスク、という言葉を知るべき。 ある元自衛隊幹部がこう言っていた。 前世代の戦車と新世代の戦車では、サルと人間ほど大きな差が有る、と。 戦車戦というのは、戦車隊同士の戦闘で、 隊長が「オマエはあの敵戦車を、お前はあれを撃て」と、 肉眼で見て無線で指示をし、肉眼で標準を合わせて撃つ。 けれど、新世代の戦車は、殆どコンピューターが自動で戦闘を行う。 衛星で見た敵戦車の位置を、自動的に割り振って攻撃する。 日本の戦車で言うと、前世代の90式と、最新の10式ではこの違いが有る。 ロシアは1950年代に作られた戦車まで引っ張り出しているが、 ウクライナに供与されるのは西側の最新型。 これは圧倒的な差になる。 圧倒的な差が有るということは、もしかしたらウクライナが 自国領土からロシア軍を追い出す事に成功するかもしれない、 という期待が高まるということ。 ドイツの最新式戦車 レオパルド2がウクライナに供与される、 というニュースが流れたが、これがどれほど大きな意味を持つか、 という事が解る。 また、戦闘機の性能の差というものもかなり大きい様だ。 アメリカのF22という戦闘機は1機有ればものすごい戦力になると言う。 ずっとアメリカ製の戦闘機を使っている西側諸国、そして日本もF35というものが最新型だが、 アメリカはF22を売らないのだそうだ。 F22に狙われた戦闘機は、敵が居る事も狙われている事も解らないうちに、 気が付いたら撃墜されていた、というレベルなのだそうだ。 逆に、最先端ではない兵器も脅威を発揮している。 自爆型ドローンなどは、イラン製などが活躍しているという。 人間が乗って居ないドローンなので、なおかつ安価なものなので、 いくらでも体当たり攻撃が出来てしまう。 そして先日話題になった気球もそうだ。 戦闘機やミサイルなどに比べれば恐ろしく安価であるにも関わらず、 偵察や化学兵器などの攻撃に有効に使える。 気球を撃ち落とすのは意外と大変だと言う。 戦闘機の機銃で撃ち落とすのはかなり難しい。 戦闘機のスピードが速すぎるからだ。 さらに、戦闘機でも上がれないほどの高い高度を飛行している。 安価な気球を撃ち落とすのに、一発何億円もするミサイルを使うのもコスパが非常に悪い。 戦争の形も昔とは随分変わってきている。 「専守防衛」と聞くと、敵軍が侵入してきて、それを追い払う、 という様なイメージを持つけれど、 鉄砲を構えた兵隊が進軍してくるような戦闘は昔の戦争だ。 たとえば軍艦を攻撃する場合、 その軍艦にはミサイルを撃ち落とす能力が備わっているが、 一度に100発のミサイルを迎撃できる軍艦であれば、 一度に200発撃ちこんで攻撃する、という飽和攻撃という戦い方が有る。 これをやられてしまっては、いくら最新式の軍艦でも防ぎきれない。 ミサイルの性能も上がっていて、撃ち落とせないミサイルも有る。 撃ち落とせないのであれば、発射する前に発射基地を攻撃する以外に無い。 また、レールガンや電磁波攻撃、レーザーガンなども開発されている。 また、超限戦と呼ばれる戦い方が有る。 兵器を使って攻撃するのではなく、工作によって国内を混乱させたり、 選挙を操作したり、インフラを無効にしたりするという戦い方だ。 例えば台湾で、中国寄りの勢力が政権を握り、 我々は中国の支配下にはいる、という政策をとるように仕向ける、 という事が考えられる。 これは日本にも当てはまる事で、既にかなり政治や経済が影響を受けていると考えられる。 気が付かないうちに、いつのまにか日本が中華人民共和国の日本省になってしまうかもしれない。 ある国とある国が戦ったらどっちが勝つか、という分析についてもかなり難しい。 軍事費をいくらかけているか、とか、戦闘機を何機持っているかという単純な比較では戦力差は解らない。 最新型の兵器の数や、錬度や士気、兵站の能力、バックの経済力、技術力など、 複雑で簡単に推測する事は出来ない。 もし人民解放軍と自衛隊が戦ったらどっちが勝つか、判断するのは難しい。 錬度は世界一だと言われる自衛隊も、砲弾やミサイルの保有数が数日分しか無いなどとも言われる。 戦力だけでなく、情報能力や継戦能力、エネルギーや食料、国内情勢など、 あらゆるものを含めて考えないと解らない。 最後に現在の世界で、戦争を防ぐ為の最も有効な手段は何かというと、 これは抑止力だと言われている。 それはどうしてかと言うと、他国の領土を奪おうとする国とは、良心的な話し合いなど通じないからだ。 俺に手を出すと痛い目に遭うぞ、と脅かさないと戦争は防げないということだ。 相手がヤクザで有る事を念頭に考えないとならない、ということだ。 戦争には技術力も大きく関係してくる。 日本の技術がどんどん流出して中国のミサイルに使われているという。 軍事技術とか民生技術という様な境目は既に無い。 技術はどちらにも使えるものだ。 その技術をどんどん流出させ続けている日本には未だにスパイ防止法すら無い状況だ。 民間企業が中国に進出したり協力したりするのも、 相手が民間企業であっても共産党の支配下に有るのであって、 民間だから軍事ではない、とは言えない。 日本の経営者にはこういった危機感が欠如している人がたくさん居る。 単に「戦争反対」「平和を!」「基地反対」「核兵器廃絶」と言うだけでは戦争は防げない。 現実的に考える必要が有るので、少しは軍事の事も勉強するべきです。 逃げるか戦うか したくないけど備えるのが戦争 専守防衛という幻想 日本も巡航ミサイルを持つ 戦争を現実的に考える 平和な暮らしを守る |
コメントなどはツイッターやメールでお願いします
ツイート |