令和元年10月27日 世界に広まる
良いものは良い
日本の学校で、生徒たちが自ら教室を掃除することについて、
ちょっと前までは、欧米の人たちは馬鹿にしていたものだった。
そんなことをする暇が有ったら、もっと勉強したほうが良い、だの、
そんなことをすると、清掃業者の仕事を奪う、だの、
かなり馬鹿にした言い方でけなしていたものだった。
それが、サッカーでの観客のごみ拾いを称賛し、
選手のロッカールームの清掃を称賛する様になってきた。
「見習うべきだ」とまで言い始めるようになってしまった。
これにはちょっとびっくりしている。
昔は相当馬鹿にしていたものだったからだ。
先日の記事では、バルセロナのロッカールームが汚すぎる、敬意が無い、
などと批判されている始末だ。
今まで通りのことをしただけなのに、批判されてしまうのだから気の毒だ。
https://www.football-zone.net/archives/225719/2?utm_source=yahoonews&utm_medium=rss&utm_campaign=225719_6
もともと、欧米ではこんな文化は無かった。
ピーナッツの殻は床に捨てるのが当然なのだった。
大谷翔平選手がピーナッツの殻を空いた紙コップに入れるのを見て驚愕する人たちだった。
欧米では貴族階級の文化が庶民に降りてきた。
けれども、日本では責任と質素を旨とする武家の文化が庶民に降りてきた。
その違いなのだろうか。
よく、その辺のおばはんが、コンクリートのたたきだの、アスファルトの道路だのを、
高砂箒で掃いているのを見かける事が有る。
別にゴミなど落ちていないところを一生懸命掃いている。
でも、掃くと、目には見えなかった細かい砂や埃が集まるのが見える。
目に見えるゴミが落ちていなくても、そうやって掃除した所は、
掃除をする前とした後では、パッと見で、明らかにきれいさが違うものだ。
なので、ゴミを拾ったからといって、清掃業者の仕事は奪わないのだと思う。
あるいは、自分で使ったものは自分で片付けるのが当たり前だと思う事や、
借りた部屋はきれいにして返すのが当たり前だと思うことは、
どうしても「良いこと」だと思えるのだ。
こういうことを「良いこと」だと思う様になったのは、アラブ社会からの様だ。
サウジアラビアなどでは、日本の学校に習って、生徒が清掃をするようになったのだそうだ。
サッカーを通じて、ヨーロッパでもそれが広がりつつあるのだ。
フランスでは、家に入る時に靴を脱ぐ習慣が広がりつつあるそうだ。
犬のうんこを踏んだかもしれない靴で家に入るなど、汚らしい、という感覚が生まれている。
そして、今年、ラグビーワールドカップでは、外国の選手が試合後に整列して礼をする姿が見られるようになった。
応援してくれた観客に敬意を表したいと思ったから、なのだそうだ。
これも定着したりするのだろうか、、、。
サッカーなどの試合で、選手交代で下がる選手が、ピッチのラインのところで、ピッチに向かって一礼してから下がる姿は、
部活などでは良く見られるけれど、プロの選手でもやっている人が居る。
中村憲剛選手が必ずきちんとやっているのは良く目にする。
先日のラグビーの試合でも、具智元選手がやっていたのを目にした。
元々は柔道や剣道の道場に入る時、出るときにやっていた事が広まったのかもしれない。
これは、敬意を示すという美しい所作だと思う。
こういうことは、プロの選手であってもきちんとやってくれると嬉しい。
日本人の若者たちは、自分の文化に誇りをもって、欧米に対峙してほしいと思う。
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