かわいひでとし日記

 

 

 

 

 

 


2015.08.16       静かな反対 深い反省        すめらみこと



外国人に日本の天皇について説明するとき、

戦国時代を例にするととても解りやすい。

 
各地の大名が天下を取ろうと戦争を繰り返している、いわば内戦状態。

そして一人の大名が戦争に勝ち、天下を取る。

これが外国だったら、その大名が国王になるのだ。

しかし、日本では、天下を取った大名は天皇のところへ行き、

「私が天下を取りました。私を征夷大将軍に任命してください」と言うのだ。


すると天皇は

「そうですか、それではしっかりやってください。あなたを征夷大将軍に任命します」

と言うのだ。

こうして日本という国は、どんなに内乱状態になろうとも、

ずっとひとつの国としてまとまってきた。


天皇は権威だけを持っている。

権力も軍隊もお金も持っていない。

だから誰も天皇を倒して自分が天皇になろうとは思わない。

天皇を倒した人間を誰も天皇だとは認めないからだ。

そもそも、天皇を倒す必要も無い。権力も軍隊もお金も持っていないのだから。

天皇というのは、権威だけが有って権力は持たない。

誰も替わりにつとめる事が出来ない、そういうものが天皇なのだ。


すると外国人は「じゃあただの飾りってこと?」と質問する。


普段はまあ、実質的にはそうかもしれないけれど、

大事なときにとても頼りになるんだ、と、

幕末の例、8月15日の例を挙げて説明するのだった。


そして、天皇は政治的な発言をすることは出来ないけれど、

ときどき、総理大臣にチクリチクリとお言葉を発する事が有るんだよ。

今年の全国戦没者追悼式でのお言葉に

「深い反省」という表現が含まれていた事が大きなニュースになったのだった。



海外メディアは、これを「静かな反対」などと表現している。

 

象徴 

畏れ多くも    畏くも

 


 


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