令和2年9月24日 お伊勢参り
死ぬまでに一度は
評論家、著述家の石平さんをご存じでしょうか。
「せきへい」さんとお呼びしている、元中国人で、今は日本に帰化されています。
その、石平さんがネット番組で語っていた事が心に残っています。
北京大学を卒業し、1988年に日本に留学してから、ずっと日本で暮らしていらっしゃいます。
石平さんが、日本に帰化する手続きをした時の話。
役所に行って、手続きをするにあたり、
日本国に対して忠誠を誓うなどの書面にサインさせられるのだろうと思っていたら、
そんなものは何も無かったとの事でした。
それではなんだか物足りないので、自分自身でけじめとして、
天照大神さまにご挨拶をするべきだと考え、伊勢にお参りに行ったのだそうです。
それを聞いて、なんだかじ~んとしました。
さて、その、じ~んとした自分は、というと、毎年正月に初詣くらいは行くものの、
伊勢神宮には行った事が無いではありませんか、、、、。
こりゃあ、死ぬまでに一度は、行って天照大神さまにご挨拶せにゃならんよな、と思います。
さっそく乗換案内で見てみたら、東京から片道5時間くらい。
日帰りで強行できんでもないが、一泊くらいで行ってこようか、なんて思ったのでした。
旅行する趣味が一切無いのだけれど、一度は行っておかないと、と思ったのでした。
そして、なるほど、と思いました。
江戸時代に旅行ブームが起こって、みんな伊勢を目指したのでしたっけ。
死ぬまでに一度くらいは行っておきたいところ、なんですね。
お伊勢参り、というと思い出すのは、「犬のお伊勢参り」の話です。
江戸に住んでいる人が、お伊勢参りに行きたいけれど、
もう身体が弱ってしまって伊勢まで歩いていかれない、
仕方がないから、自分の飼っている犬に代理でお伊勢参りをしてもらう、という話です。
百田尚樹著「日本国紀」に書かれていました。
犬が単独でお伊勢参り?
どういう事でしょう。
犬の首に旅費と手紙をくくりつけて、西の方に行く人に頼んで、この犬を途中まで送ってほしいと頼みます。
そして夕方になると、その旅人は旅籠に泊まる。
犬も一緒に玄関先に泊めてもらう。
宿屋のおかみさんが、へー、この犬が一人でお伊勢参りかい、えらいねー、なんて言って、
首のお金が重そうだから、両替してあげよう、とお金の重さを軽くしてくれたり、
お駄賃を入れてくれたり、
そうやって次々とリレーで、犬を伊勢まで連れて行ってくれるのだそうです。
犬のお伊勢参りは、少なからず有った本当の事だそうです。
日本人の優しさが良く表れた、とてもいい話ですね。
天照大神
2000年変わらない日本人
|