かわいひでとし日記
令和5年10月12日      水は方円の器に随う      部屋の広さと精神生活
  
この人生、ずっと長い間一人暮らしをして来た。

幼少の頃はお金持ちの家の一人息子で、大きなお屋敷に住んでいたけれど、

その後両親が離婚し、家が破産して、小学校は全寮制で過ごし、

中学生からはアパートで1人暮らしの生活になった。

その後もずっと賃貸に住み続けて生きてきた。

なので、基本的にずっと1DKくらいの部屋に住んでいた。

1人だから1DK、というのがなんだか当たり前に思っていたからだし、

家賃が高くならない様にする為でもあった。

けれど、いくら1人だからと言って、寝る部屋も居間も書斎も同じ部屋、

というのは、考えて見れば酷い生活だと思う。

一部屋の広さはだいたい6畳くらいのもので、そこにベッドを置いたり

テーブルを置いたり、色々な家具を置くのだから狭いことこの上ない。

また、部屋に布団が有るとホコリが出て、パソコンだの何だのにホコリが積もってしまう。

1人だから1部屋、というのは江戸時代以前からずっと、日本ではそういうものだったのだろう。

江戸時代の一人暮らしはだいたい長屋で四畳半一部屋だった様で、

ベッドなど無く、大きな家具も無かったから平気だったのだろう。

それがそのまま1人暮らしは1部屋のみという感覚が普通の事になっているのだろうと思う。



日本国憲法には「健康で文化的な最低限度の生活」という言い方が有るが、

実に上手い表現だと思う。

ちょっと昔までだったら、単身者がワンルームの様な所に住むのは当たり前で、

「健康で文化的な最低限度の生活」を満たしていたのかもしれない。

けれど、たとえ1人暮らしであっても、寝室と居間くらいは別れているべきで、

新しい基準として単身者でも最低限2DKが

健康で文化的な最低限度の生活に当るのではないかと思うのだ。


どうして日本の家は狭いのかというと、

需要と供給の関係(都市部に集中したり、駅からの距離などによる)、

土地が投資の対象になりすぎている、という事が大きな原因だと思う。

特にバブルの頃には東京などに投資用のワンルームマンションがたくさん作られた。

そのせいで単身者は狭いのが当たり前の様に思われてしまっている。

これからは、健康で文化的な最低限度の生活の基準として、

単身者でも2DK、にするべきだろうと思う。

その為には土地の値段、家賃の値段が高くならない様にする必要が有るが、

東京一極集中などを是正して、土地をあまりにも投機対象にしすぎない様にするには、

気が遠くなるほどの政策転換が必要で、かなり非現実的な事になってしまう。


今、生涯結婚しない単身者が増えているのだという。

さらに、日本人の人口が少しずつ減っているのだという。

そろそろ昔の感覚から脱却して、もう少し広い部屋を作る様になって欲しいものだ。

そして、昔から良く言うのだけれど、部屋が散らかっている人は心も散らかっている、

というのはある程度真実だと思う。

ある程度広い部屋で快適に暮らしていれば、仕事の生産性も上がるのではないだろうか。

効率の良い投資の為の物件を考えるよりも、そこに人間が住むのだという事を

もっと考えて住宅を作って欲しいと強く思う。

ずっと賃貸に住み続けて来た人間の感覚として、

貸す方はまるで人間が住むと思っていない様に感じる事が多かった。

いくらなんでも、これじゃあ狭すぎるだろうと思う様な

酷いワンルームマンションが多すぎる。

また、東京では2年毎に更新料がかかったり、

退去する時にかなりあくどい費用を請求されたり、

単にカネを得る為の感覚しか無く、

そこに人間が生活するという考えが全く欠如している事を

長年賃貸暮らしをしてきて、ずっと強く感じたものだった。

もう時代は変わりつつ有る、

単身でも最低2DK、という感覚をまず、定着させる必要が有る。



さて、1年半前、公営住宅の団地に当選した。

1人で3DKに住む事になった。

これが実に快適なのだ。

寝る部屋は寝るだけのもの、食事は食堂、炊事はキッチン、

机に向かうのは書斎、ゆったりするのは居間、実に整然としている。

そして何よりも、広いから散らからないのだ。

いつも帰宅して部屋の中を見回して、何でこんな快適な暮らしが出来てるんだろう、

と不思議に思ったりする。

公営住宅の抽選はなかなか当たらないもので、

このまま毎回申し込んでも一生当選などしないのだろう、と思っていた。

10年以上申込し続け、なぜか当選する事が出来た。


自分が3DKに引っ越して1年半経った。

広いと何が良いかというと、友達を呼べる事だ。

古い団地なので、綺麗でおしゃれな部屋という訳では無いのだが、

それでも広さに余裕が有るのは色々な意味で快適だ。


引っ越して以降、定期的に友達を呼んでいる。

ミネストローネパーティとか、ちらし寿司まつり、とか、

みんなでワイワイ食事を作って、みんなで食べ、みんなで話をする、

本当に幸せな時間が持てる。

中の良い友達みんなで、一緒に料理を作るのは本当に楽しいものだ。

1人暮らしでも、最低2DKくらいの広さが有れば、友達2,3人くらい呼ぶ事も出来るだろう。

そうやって充実した生活が出来れば、きっと、精神的に生産性も上がり、

消費も上がり、経済も回り、給料も上がるのではないだろうか。

投資の為にワンルームの賃貸を作るなんて事はもうそろそろやめにして欲しいものだ。


https://www.youtube.com/watch?v=bDNnK3AhJ4A



https://www.youtube.com/watch?v=u_ozdhY94zo








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