かわいひでとし日記
令和7年6月27日      トロ臭い世の中      何をやっても遅い日本人
  
自分は昭和の人間なので、今の世の中を見ているとトロくさくて仕方が無い、

と感じる事が多い。

昔の日本人は何をやっても早かった。

ただその分、安全とか労働環境とかをおざなりにされていたという事は有る。

いくら早くても人が怪我をしたり死んだりしてはどうしようもない。

そして世の中というものは能力の低い人や弱い人に合わせないと

成り立たない様な所が有るので、それによってトロ臭いという事になっている

という面も有る。

ただ、安全優先で慎重なのと、トロくさいのとは違うとは思う。


以前、小さな会社をやって商売をしていた頃、

あーあ、日本の人口が3億居たらなあ、なんて思ったものだった。

3億居れば随分とモノが売れるだろうに、という気持ちだった。

昔、昭和だった頃、経済は右肩上がりで、商売の売り上げでも給料でも、

今年よりは来年、再来年と、どんどん上がってゆくものだったのだ。

モノがどんどん売れているという事は同時に、何をやっても速いのだった。

売れるからどんどん仕入れているので、注文が来たらどんどん出荷する。

モタモタしていると注文が溜まってしまうからどんどん処理して行くので、

世の中は何でも凄いスピードで動いていたものだった。

工事などもとても速かった。建築物を作る工事でもどんどん出来てゆき、

え?もう完成したの?と驚くほどだった。

けれど今の世の中、何をやっても遅い。

あまり売れないからあまり仕入れないし、

、安全などの規制がうるさくて労働力が実質的に不足してしまい、

工事などはびっくりするほど遅々として進まない。

この工事、一体いつまでやっとんの?と思うくらい、

ずーっと工事中のままだったりする。

昔は、日本は何をやっても速いといわれた事も多かったが、

同時にある部分では日本は何をやっても遅い、と言われていた事も有った。

海外での受注などで、「では持ち帰って検討します」だのと言って、

ものすごく時間がかかる様なところだ。

日本がモタモタしているうちに、中国などが来てさっと受注してしまう、

なんていう事もたくさん起こった。

リーダーが自分の責任で引っ張ってゆく、という面が少ないからなのだろうと思う。

非難されたくない、責任を取らされたくない、

だからあちこちに根回ししたりするので決断が遅い、という感じだろうか。

民間企業でも、政治の場でも、こういうことはとても良く見られる。


話が少しそれたが、日本が昭和の頃と比べてすっかりしんみりしてしまっているのは、

鶏と卵の様にどっちが先か解らないが、とにかく、

あまり売れないからあまり作らない、あまり仕入れない、

労働者の実働時間が短くなり、労働力も不足し、

物流の速度も遅い、という事なのだろう。

例えば家庭で何かが故障したとする。

電話をして修理に来てもらい、見て貰うと新品に交換しなければならない、

という様な場合、昔は本当に速かった。

じゃあ明日新品に交換します、なんていう感じだった。

ところが今はどうかと言うと、では新品を発注しますので1か月ほどお待ちください、

新品が入荷したので工事まで2週間ほどお待ちください、

なんていう感じだ。

自分が通る道から見える工事現場や、働いているビルの中の内装工事などを見ていると、

一体いつまで工事やっとんねん、と思う所がたくさん有る。


そりゃあ昔と違って今では安全などの基準が厳しくなっていたり、

労働時間の制約なども厳しくなってはいる。

けれど、安全の為に慎重なのと、トロ臭いのとは違う。

クルマの運転などを見ていても、今のクルマは安全運転というよりはトロ臭い、

と思える事がとても多い。

この辺の事は乱暴に決めつけて語る事は出来ないけれど、

安全の為に慎重になるのは良いけれど、それに慣れきってしまって

すっかり人間がトロ臭くなっている部分というのは大いに有る様に思う。

ただでさえトロ臭くなっている所にさらに、ながらスマホが加わって、

歩くのすらまともに出来ていない。

昔、地方から東京に出てきた人が一番驚いたのは、

「東京の人は歩くのが物凄く速い!」という事だったものだ。

けれども今は、どうやったらこんなに遅く歩けるんだ、というくらい遅い。


日本はこの30年殆ど給料が上がらず、経済が成長していないと言う。

さらにそれだけではなく、電気代は2倍以上に値上がりし、税金などもどんどん上がり、

国民負担率が5割に迫っている。

これでは世の中がしんみりしてしまうわけだ。


ではどうしたら良いのだろうか。

その一つは財務省をなんとかする事なのだろう。

そしてもう一つは、責任をとりたくないリーダーを排除する事ではないだろうか。

まず、財務省の件だが、昔からずっと言われ続けているのが

財務省を解体して、歳入庁などを作る、という事だ。

財務省の官僚たちは驚くほど増税をしたい人達だ。

財務省では増税した人が出世するのだそうだ。

減税して経済を活性化させて、その結果税収が増える、という積極財政論には

一切耳を貸さない人達だ。

景気が良くなった結果の自然増収はまともな財源とは言えない、と、頑なに信じているらしい。

「減税したら死ぬ病気」とでも言ったほうが良い様な財務省の体質だ。

そしてその体質を国会議員たちにも押し付け、植え付け、洗脳し、誘導している様だ。

与党でも野党でも関係無く、とにかく「減税だけはダメだ」と思っている議員の

何と多い事か。

消費税は福祉の財源で、消費税減税をしたら福祉が出来なくなる、

と固く信じている人達の何と多い事か。

先日国会で「ま・る・な・げ」と演説した自民党の議員が居たが、

本当に心の底から財務省に洗脳されていて、減税だけは絶対ダメだ、と思っている様だ。

財務官僚たちのやっている事は、税金をどんどん取って、

その金を「配ってやるからありがたいと思え」ということで、

恩を売った業界に天下りする。

天下りして監査役か何かになり、週に1回か月に1回出社して、黒塗りの車で送り迎えされ、

2年ほどで退職して退職金を貰い、そしてまた次の企業に移る、、、、、

というとんでもな事をやっている。

何か強力な力で財務省を解体しない限り、絶対減税しない病は治らないのだろう。


次に責任を取りたくないリーダー達の問題だ。

民間企業の役所化も激しいし、役所の体質にもかなり問題が有る。

彼らがやっている事は結局、書類を作る事なのだ。

現実の現場などがどうなろうが関係無く、

とにかく、完璧な報告書さえ作れればそれで良い人達なのだ。

企業や役所などで、「え?何で?」とか 「どうしてそんな事しなけりゃならないの?」

とか、一体何の目的でそんな事をしてわざわざ仕事を遅くしているのか、

という事がたくさん有ると思う。

それは結局、彼らがしたいのは完璧な書類を作って自分の責任にされない様にしたい

だけなのだ。


景気が上向かないから何をやっても遅くなる、

実際にどうなのかなど関係無く、

ただただ責任を取らされたくないだけの仕事をしているから遅くなる。

そういうノロノロとした慎重さにすっかり慣れきってしまい、

人間自体がすっかりトロ臭くなってしまった結果、世の中がどんどん遅くなる。


安全で公平で間違いの無い仕事をするのは必要な事だが、

そこにトロ臭さが入り込んでしまってはいけないのだ。

慎重さとトロ臭さをしっかり区別するべきなのだと思う。

そして、失敗した人に対する批判の激しさも問題が有る。

別に悪意が有ってわざとやった訳ではない事に対して文句が多すぎるのだ。

もう少し寛容にならないと、責任を取らされるのを恐れるあまりトロ臭くなってしまう。

世の中がもっと寛容で、わざと失敗した訳ではないのだから、

何が原因だったのか分析も出来たのだから、過剰な責任追及はしなくても良い、

と思う様にならなければ、世の中はスムーズに進まないのだろうと思う。


さて、この30年日本が殆ど前進できなかったのは、結局は官僚と政治家のせいだ。

自分の懐を温かくする事にしか興味が無い人間が日本をすっかりダメにしてしまった。

彼らの責任を追及するとか、批判するとか、そんな事はもうどうでも良いので、

とにかく静かに、選挙で落選して貰えればそれで良い。

そして、自分が責任を取る覚悟を持った政治家が大鉈を振るって財務省を解体できればそれで良い。

これをやる為には選挙に投票するしか方法が無い。

マスコミも財務省の批判など一切しないのだから、ただ静かに、投票して、

古い議員には落選してもらうしか無いのだろう。

そして、このトロ臭い世の中を作っている大きな原因のうちの一つ、マスコミ。

オールドメディアと呼ばれるテレビや新聞の記者達は、

世の中を疑問に思わず、ただただ記事が書ければそれで良いのだ。

なぜこんなおかしな事をするのか、という追及が無い。

自分の仕事が出来ればそれで良いだけなのだ。





不思議な事をする人々      日本を洗濯いたしたく


正座する国民      自分達の都合だけの政治


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