繋ぐ言葉 『ノーブレス‐オブリージュ』 【(フランス)noblesse oblige】 故池野先生の言葉
 私が(HP管理人)最初にお会いしたのは2016年5月でした。その時の印象は 白髪頭に神経質な少し怖そうな感じでした。  
運動不足なりがちなので何か運動をと考えていた時、武道館に居合同好会の張り紙を目に し連絡先は池野先生だったのです。
  稽古は日曜日・水曜日・木曜日と少し無理して参加しました。暫くして、池野先生・増田 先生・梅沢先生が昼食会を模様すので来ないかと誘われたのです。天狗のランチでしたけど、 色々と話が進む中、池野先生が「ノーブレス‐オブリージュ」は知っていますかと質問され私は初 めて聞く言葉に戸惑いました。 「高貴さは義務を伴う」との意味だという事が後で分かり日本の 武士道精神「惻隠の情」に近い考えなのかなと私なりに解釈してますがいまだに本当の意味 は理解していません。

  池野先生は2020年4月にコロナ禍で体育施設が使用中止なるまで元気に稽古場予約や剣道連 盟の仕事など精力的に活動していました。  稽古においては論理的な回答が出るまでしつこいほどくりかえすので少し疲れることもありまし たが、高齢になってからの居合稽古なので私には大変に役に立っていることを再発見したところ です。  冬になるとスキーのため、稽古を休むことのない先生が稽古場の鍵当番を押し付けることが しばしばあり、疑問を呈しました。その時の回答は「居合のためのスキーでスキーのための居合 稽古」と答えていたのがとても印象的でした。  日本人古来の普遍的価値として居合稽古の精神として「ノーブレス‐オブリージュ」を忘れな いことが池野先生にたいしてのお礼と思っております。

『ノーブレス‐オブリージュ【(フランス)noblesse oblige】
身分の高い者はそれに応じて果たさねばならぬ社会的責任と義務があるという、欧米社会における基本的な道徳観。もとはフランスのことわざで「貴族たるもの、身分にふさわしい振る舞いをしなければならぬ」の意。』出典goo辞書より。